ありがとうという言葉 ちゅうざん
この作品について
仕事から帰り、何もする気が起きずに
狭い自室で寝転がる。
−−母さんが倒れた。
……癌らしい。
医者が言うにはもって三ヶ月のようだ。
普段無口な親父が、
昨日は妙に流暢にしゃべっているような気がした。
−−自分が一番辛いだろうに。
近所でも有名な
おしどり夫婦だった。
親父達が仲がいい故に、
押し付けられる愛情が、
俺には少し耐えられなかった。
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